2:Java式と演算子 〜とある本の学習+アルファ〜

2章 式と演算子

ここから先は、次のような形で学習していきます。

  1. コードを書き写す(写経する)※コピペ禁止
  2. プログラムを動かす
  3. 動かしたプログラムの内容を理解する

コードを書き写すのは、実際にコードを書くとコードの意味を理解しやすいからです。

コピーしてしまうと、塊でしか理解できないので、プログラムを読めるようになりません。当然自分でプログラムを書けるようにもなりません。

目的としては、プログラムを自在に組むことができるようになることなので、はじめのうちは写経するようにしましょう(笑)

計算の文

写経するコード

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        int a;
        int b;
        a = 20;
        b = a + 5;
        System.out.println(a);
        System.out.println(b);
    }
}

実行結果は自分で確認してください。

そして、次の単語を覚えます。

  1. リテラル、変数のこと = 「オペランド
  2. 「+」「*」「=」など = 「演算子

リテラルに関して

変数の型に関しては、理解できたと思いますが、変数を宣言したときの右側部分

// 変数の宣言
int number;// 数値
String moji;// 文字列

// 変数の初期化
double shosu = 0.0; // 数値
boolean isTrue = true;// 真偽値
String moji2 = "mojimoji";// 文字列
String moji3 = "1";// 文字列
String moji4 = "0.0";// 文字列

リテラルは文字列、整数型などの変数に値を設定する前。
つまりは、「=」の右側のことです。
「String a = "文字リテラル";」とか「int i = 10」などのような初期化をした時に出てくる右側部分です。つまりは、 「"文字リテラル"」と「10」がそれにあたります。

String moji = "文字リテラル";
int seisu = 10;

上のコードの場合は、文字リテラルが「"文字リテラル"」で整数リテラルが「10」になります。

細かい説明などはこちらの動画にしてありますので、よかったらどうぞ。※コードの実行も行なっております。

エスケープシーケンス

プログラムを書いている時に下のような処理を行いたいとします。

コンソール(標準出力)に「"(ダブルクォーテーション)」を表示する

この場合、「文字列を表すリテラルで『"(ダブルクォーテーション)』を使用しているので、エスケープしないとビルドエラーになります。

System.out.println("文字列の表示は"(ダブルクォーテーション)を使います”);

このような時に「”」をエスケープします、その方法が「バックスラッシュ(¥)」になります。

System.out.println("文字列の表示は¥"(ダブルクォーテーション)を使います”);

細かいことが書いてありますが、バックスラッシュでエスケープします。
バックスラッシュをエスケープする時は次のように書きます。「¥¥」

System.out.println("データの保存はC:¥¥fldに保存してください");

四則演算を行う

Javaプログラムで四則演算を、通常の計算を行います。

写経するコード

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        int a = 0;
        int b = 1;
        int c = 2;
        System.out.println(a + " + " + b + " = " + (a + b));
    }
}

上のコードを写経して実行してみてください。表示結果は省略します。

この時、

a + " + " + b + " = "

の部分は、数値が文字列に変換されます(暗黙的にキャストします)。このため

+ (a + b)

の部分も文字列の追加として扱うか、数値の計算として処理するべきかJVMがわから無くなってしまうので

(a + b)

のように、カッコをつけます。

これは、式の評価をする順番を意図的に変えています。

カッコをつけない場合

System.out.println(a + " + " + b + " = " + a + b);

式の評価は、全部が「+」演算子なので左から順に評価されていきます。

しかし、次のように、プログラムを修正した場合

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        int a = 0;
        int b = 1;
        int c = 2;
        System.out.println(a + " * " + b + " = " + a * b);
    }
}

数学で習ったように、掛け算の処理が先に行われます(評価されます)。なのでカッコがなくてもビルドエラーになりません。

キャスト

プログラムを実行している時に、「文字列を数値に変換したい」、「数値を文字列に変換したい」。というようなことが起きます。

例えば、占いプログラムを作るとします。

占いプログラムでは、ユーザーの生年月日を入力しますが、これは文字列です。

占いの判定をするのに、西暦部分と誕生月部分を足し算して、これを合計する必要があります。

このような時には、下のようにキャストしてやります。

String born = "1999/02/22";
int seireki = (int) "1999"; // ビルドエラー

// doubleとintは同じ数値なのでキャストできる
double d = (double) 12;

// 文字列は下のように変換する
int nen = Integer.parseInt("1999");

写経するコード2

public class Main {
    int r = new java.util.Random().nextInt(90);
    System.out.println("乱数の生成結果: " + r);
}

写経するコード3

public class Main {
    System.out.println("あなたの名前を入力してください。");
    String name = new java.util.Scanner(System.in).nextLine();
    System.out.println("あなたの年齢を入力してください。");
     int age = new java.util.Scanner(System.in).nextInt();
    System.out.println("ようこそ" + age + "歳の" + name + "さん");
}

このコードは、遊べるコードなので、たくさん遊んでみてください。

(例)

入力した値を判定して、数字かどうか区別する
IN: ABC
OUT: 数字ではありません
IN: 123
OUT: 数字です

上のような出力を行うプログラムを作成する。

他にもできることはたくさんあります。

三角形の辺の長さを入力してください。
1: ※入力値
2: ※入力値
3: ※入力値
三角形の面積=

今回はこんなところで失礼します。

でわでわ。。。

関連記事一覧

1:Javaプログラムの書き方 〜とある本の学習+アルファ〜

1章:ようこそJavaの世界へ

1.1 Javaによる開発の基礎知識

1.1.1 開発の流れ

①ソースコードの作成。

public class FirstCls {
  public static void main(String[] args) {
    System.out.println("Hello World");
  }
}

②コンパイル
javaファイルをclassファイルに変換することです。下のコマンドを使用します。

javac FirstCls.java

③実行
作成したクラスファイルを実行します。下のコマンドを使用します。

java FirstCls

1.1.2 開発環境の整備

※Eclipseはインストール済みの想定。
インストール方法

外観を変更する

  1. ウィンドウ→設定→一般→外観→色とテーマの順にクリック
  2. ここで好きなテーマを選択する
    ※大半の人がデフォルトで使用している

文字コードの変更(確認)

  1. ウィンドウ→設定→一般→ワークスペースの順にクリック
  2. 「テキスト・ファイル・エンコード」がUTF-8になっていることを確認

JDKの確認

  1. ウィンドウ→設定→一般→Java→インストール済みのJREの順にクリック
  2. JDKを指定して、使用するJREを決定する

1.2 Javaプログラムの基本構造

1.2.1 プログラムの骨格

Javaは「クラス」を基準にしてプログラムを起動します。
Javaを起動する時に、必要になるJDKには、JVM(=java.exe)があるので、JVMが下のように動きます。

  1. プログラムを起動するのに必要なライブラリなどの読み込み
  2. メインメソッドを持っているクラス探す
  3. メインメソッドを持っているクラスのメインメソッドを実行する

ルール:クラス名とファイル名は同じ名前にする
「クラスの中にメソッドがある」

/** クラスの説明 */
public class クラス名 {
  /** メソッドの説明 */
  public static void main(String[] args) {
    // 何かしらの処理
  }
}
  • 中かっこ(「{」「}」)のことを「スコープ」と呼びます。スコープで囲っている部分を「ブロック」などと呼んだりします。

  • このスコープ(=「ブロック」)を開いたら(開始したら)、必ず閉じる(終了する)ことを意識する

  • 中かっこ(「{」「}」)で囲っている部分がそれぞれクラスの範囲、メソッドの範囲を決めている

上のサンプルコードでは「クラス名」クラスの中に「メインメソッド」がある

ちなみに、インデント(スペースやタブで位置をずらすこと)を入れないと、とても見にくい

何が見にくいというと、クラスの範囲と、メソッドの範囲を区別しずらいのです。

<インデントなし>

/** クラスの説明 */
public class クラス名 {
/** メソッドの説明 */
public static void main(String[] args) {
// 何かしらの処理
}
}

1.2.2 プログラムの書き方

Java言語(C言語も)の場合は、メインメソッドが起動しますので、クラスの中にメインメソッドを作成する

Javaはメインメソッドが動く

  1. どのようなプログラムを作りたいかを考えます。

  2. プログラムの名前を決めます。

  3. 「クラス名.java」という名前でファイルを作ります。

  4. 下のような、ソースコードの外側を記述します。

    /** クラスのJavaDocコメント */
    public class クラス名 {
    /** メインメソッドのJavaDocコメント */
    public static void main(String[] args) {
    // 処理の中身:通常のコメント
    /*
     * これも通常のコメント、あまり使われない。
     */
    }
    }
  5. ソースコードの中身を描きます。

    System.out.println("Hello World!");

     1.2.5 mainメソッドの中身

  • 上の骨格の「何かしらの処理」の部分に処理を描く。
  • 処理は上から下へ進み、1行の中では左から右へ進む
  • セミコロン「;」で1行が終わる
  • ドット「.」は参照呼出し
public static void main(String[] args) {
  System.out.println("Hello World");
}

上のコードは、Systemクラスから変数「out」を呼び出し、メソッド「println()」を呼び出している

練習:SecondProgram

写してください。以下のコードを書いて動かしてください。

public class SecondCls {
  public static void main(String[] args) {
    System.out.println("*** Second Program ***");
    System.out.println("日記ソフト");
    System.out.println("終了します。");
  }
}

実行方法は以下の通り

  1. SecondCls.javaファイルを作成する

  2. 「ウィンドウズボタン+R」を押下してコマンドプロンプトを開く

  3. javacコマンドでクラスファイルを作成する

    javac SecondCls.java
  4. javaコマンドで作成したクラスファイルを事項する

    java SecondCls

1.3 変数宣言の文

1.3.1 変数宣言の文とは?

ズバリ下のように書きます。

  1. 変数の宣言
    // 「宣言」:データ型 変数名;
    int hensuMei;
  2. 変数の初期化
    // 「初期化」データ型 変数名 = 代入するデータ
    int dataGata = 0;

1と2の違いは、宣言と同時に値を代入するかしないかです。

==変数の宣言と初期化==

public static void main(String[] args) {
  // 変数の宣言
  int num;
  // 変数の代入
  num = 0;
  // 変数の初期化
  int age = 12;
  // 命令実行の文=メソッドの呼び出し
  System.out.println("対象年齢は" + num + "~" + age + "です。");
}
  • 「変数に値を代入するとき」は「=」を使用する。
  • 「命令の文」は「メソッド呼び出し」を行う

1.3.2 変数の名前(識別子)

==英語では==

変数=Valiable

名前つけのルール

予約語は使用しない(予約後の一覧)

abstract assert boolean break byte
case catch char class const
continue default do double else
enum extends final finally float
for goto if implements import
instanceof int interface long native
new package private protected public
return short static strictfp super
switch synchrnized this throw throws
transient try void volatile while

宣言(初期化)済みの変数名は使用できない

大文字・小文字は区別される

変数名・メソッド名はキャメルケースを使用する

// 変数名のキャメルケース(頭を小文字にする)
int myAge;
// メソッド名のキャメルケース(頭を小文字にする)
public void methodName();

クラス名はアッパーキャメルケース

/** クラス名は頭を大文字にする */
public class ClassName {
}

演算子で使用している文字、予約語は変数名(クラス名)として使用できない

==計算処理==

public static void main(String[] args) {
  // 足し算
  int tashizan = 1 + 1;
  // 引き算
  int hikizan = 1-1;
  // 掛け算
  int kakezan = 1 * 1;
  // 割り算
  int warizan = 1 / 1;
}

1.3.3 データ型

※あくまでも使用例として紹介しています。
==プリミティブ型データの変数型==

  • byte ファイル・ネットワーク通信時に使用
  • int 整数データを格納するのに使用
  • long 大きな整数値を格納するのに使用
  • float 画像処理、3Dモデル描画時に使用
  • double 少数データを格納するのに使用
  • char 1文字分のデータ、シングルクォーテーション「`」で囲む

==参照型データの変数型==

  • String 文字列
  • そのほかJavaAPIや自作のクラス名
    List list; // List型の変数「list」

1.3.5 定数の利用

変数には値を何度でも代入できるので、定数を使用して値を変更できないようにする。

final データ型 変数名 = 代入するデータ

ルール:定数は大文字の変数名にする

final int OVER_TEN = 0; // 値が10以上を示すフラグ
final int UNDER_TEN = 1; // 値が10以下を示すフラグ

定数の使用例:フラグに使う

public static void main(String[] args) {
    final int OVER_TEN = 0; // 値が10以上を示すフラグ
    final int UNDER_TEN = 1; // 値が10以下を示すフラグ
}

1.5 練習問題+α

コマンドプロンプト上に下のような図を表示するプログラムを作成してください。
※ 「=」の数が、上下ともに20あります。
<出力する図>

      *
    *   *
  *   *   *
      *
      *
  *   *   *
    *   *
      *

====================