イントロダクション
前回は、ファイルの出力を実装しました。
もちろんテストケースありきの実装です(テスト駆動開発)。ここまでくると、だんだんと実装とテストと慣れてくると思います。
横っ飛びして、別なプログラムを作成し始めてみるのも1つです。
わからなくなったら、また調べれば良いのです。
今回は、今迄作成した「ファイル存在チェック」と「ファイル作成、更新」処理を繋げてテストします。
この段階で、ようやくテストらしいテストになります。ちなみにこのテストケースも実装前に作成出来ますが、小さなレベルで、テスト仕様を考える→実装→テスト実施…とやった方が早い気がします。
口座作成処理
ようやく、仕様レベルの話に戻って来ました。このテストケースはコーダー銀行に口座を開設する処理に当たりますので、実際に動かす時と同じような入力(テストなのでデータ)を渡して実行します。テストコードは下のようになります。
このテストケースが通ったらとりあえずは、製造完了です。お疲れ様でした。
ひと段落したので、一旦休むも良し、このまま突走るのも良し。
他の事に着手してみるも良し!
動く事が大事
何が言いたいかと言うと、プログラムは何かを作る、仕組みを作るなどに使用する。若しくは単純に触りたいだけ…など色々あると思いますが、ちゃんと動くモノを作った方が、実力もつくし、作ったもので遊べるし、良い事ずくめだと思うので、色々と作ってみるのが良いと思います。
今迄やって来ているのは、サンプルなので…主な目的は「Javaの学習」になっています、あまり作りたいものには届かないと思います。しかし、基礎を学べる様になっているのと、コンソールアプリなので応用はいくらでも出来ます。早い話が、コンソールアプリが作れれば、あとは環境が違うだけなので大まかな流れは理解できるずです。。。
続き
前置きは、このくらいにして、続きをやります。
早い話が、今迄作成したメソッドを続けて呼び出し、それらが想定通りに動くか?の確認を行います。
作成したメソッドは以下のものです。
そして、上のメソッドを結合してやる場合のテストケースから考えます。
データの読み込み
仕様
- ファイル存在チェックを行いファイルが存在すれば読み込む
- 存在しなければファイル作成を行う
仕様に関してはこの部分のみをみていましたが、ファイルの読み込みをした後に、データが入っているはずなので、これを取得する必要があります。
この部分は実装していないので、実装が必要です。とりあえずは、目の前のテストを片付けてしまいます。テストコードは下の様になりました。テストを実施しながら実装するので手直しをするからこうなりました。と言う表現を使いました。
テストが通ったので、次の事を考えます。つまり、ここまでは想定通りに行ったという事です。
データの取得
次は、読み込んだファイルのデータをクラスに設定してやる事を考えます。
ファイルに保存してあるデータを読み込んで、プログラムで使いやすい様にデータクラスを使ってデータを保持します。「保持」と言うのは、プログラムが止まると消えてしまう情報なので「保持」と言う言葉を使いました。
ちなみに、ファイルに保存すれば、プログラムが止まっても情報は残しておけます。
現状では、Dataクラスを使用してファイルにデータを書き込んでいます。
ちなみにデータクラスは下の様なコードになります。
<補足>
データクラスとは:クラスにフィールド変数、ほかはGetter,Setterが定義してあるだけのクラスのことです。
わりかし身近なものとしては、ログインするときのユーザー情報クラスがこれに当たります。設計思想によりユーザー情報クラスに何かしらの処理を持たせることがあるかもしれませんが、筆者が作るのであれば、ユーザークラスの親(スーパー)クラスに持たせます。
はっきり言って、設計思想のレベルなのでどちらが良いとかっていう話ではありません。。。
public class Data {
/** ユーザー名 */
private String name;
/** パスワード */
private String password;
/**
* コンストラクタ。口座情報を保持するクラスのインスタンスを生成。
*
* @param name 口座のユーザー名
* @param password 口座のパスワード
*/
public Data(String name, String password) {
this.name = name;
this.password = password;
}
/**
* @return the name
*/
public String getName() {
return name;
}
/**
* @param name the name to set
*/
public void setName(String name) {
this.name = name;
}
/**
* @return the password
*/
public String getPassword() {
return password;
}
/**
* @param password the password to set
*/
public void setPassword(String password) {
this.password = password;
}
}
読み込み時にもこのクラスが使えます。
まとめると以下の様な手順でファイルを読み込みます。
- ファイルを開く(コンストラクタで実装ぞ済み)
- ファイルを1行ずつ読み込みDataクラスへ設定
- データクラスをリストにして返却する
以上の様な手順でファイルからデータを取得します。
そして、これをテストケースにします。
テスト仕様
上の手順そのままですがこれを確認するためのテストケースを作成します。そしてこれもとりあえずは「スタブメソッド」を作成します。
/**
* ファイルを読み込みデータをリストにして返却する
* @return List<Data> CSVファイルのデータリスト
*/
public List<Data> readFile() {
return null;
}
このメソッドはJavaDocコメントにある様に、リストにしてデータを返しますので、java.util.Listインターフェースを使用してデータを返却します。
Listインターフェースの配列型リスト=ArrayListクラスを生成してデータをセットする様に実装します。コードは以下の様になります。
public void testFileRead() {
List<Data> dataList = target.readFile();
// データは1件
assertEquals(1, dataList.size());
// ファイルにあるデータ
Data data = dataList.get(0);
assertEquals("test", data.getName());
assertEquals("passwd", data.getPassword());
}
このテストケースを実行しエラーが出ない様なコードを作成します。一応、CSVファイルはファイル作成時に出力したデータが設定されていることを確認しています。
まとめ
テストケースを作成して実行。。。これに関してどんなことをやったのか?に関して記載しました。
「データクラス」というのが新しい単語として出てきましたが、上記の通り「フィールド変数、Getter,Setterのみのクラス」というだけです。
でわでわ。。。
<Java関連の動画リスト>
<JUnit関連の動画リスト>