今回は確率変数の足し算を学習します。
そして、学習に使用する本は下のような本です。
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前回使用した表は下のようなものです。
この本に登場する、女子大生「青葉」の彼氏ができるか?を数理モデルで考えるために下のような表で考えました。
そして、男性1〜3までの「青葉」を好きになる結果は下のようになります。「Yesは好きになる」 「Noは好きにならない」です。
<表1>
男性1(X1) | 男性2(X2) | 男性3(X3) | 合計 |
---|---|---|---|
No | No | No | 0 |
Yes | No | No | 1 |
No | Yes | No | 1 |
No | No | Yes | 1 |
Yes | Yes | No | 2 |
Yes | No | Yes | 2 |
No | Yes | Yes | 3 |
Yes | Yes | Yes | 3 |
そして、確率変数(X1〜X3)に関して、X1とX2を抽出して1: 好きになる確率 0: 好きにならない確率を表にしたのが下のものです。
X1 | X2 | |||
---|---|---|---|---|
0 | 1 | 0 | 1 | 実験値 |
1/2 | 1/2 | 1/2 | 1/2 | 確率 |
これらをパターン分けして見ると下のようになります。
X1 | X2 | X1 + X2 |
---|---|---|
0 | 0 | 0 |
1 | 0 | 1 |
0 | 1 | 1 |
1 | 1 | 2 |
独立した確率変数を足し算して見た結果もともと4パターンあったものが3パターンに減っています。
つまり、
X1, X2の独立下確率変数を1つの塊としてみる
と言うことが「確率変数の足し算」と言う意味です。
これはどう言うことかと言うと
「男性1が好きになり、男性2が好きにならない」という事象と「男性2が好きになり、男性1が好きにならない」という事象は「同時に起きない」
のでこのようなことを「排反事象」と呼ぶ。
そして上の<表1>を元に実験値と確率の表を作成すると。。。
パターン数が1のもの(合計が0 or 3)
① P(X1 + X2 + X3 = 0) = P(X1=0, X2=0, X3=0) = P(X1=0)P(X2=0)P(X3=0) = 1/2 x 1/2 x 1/2 = 1/8 ②P(X1 + X2 + X3 = 3) = P(X1=1, X2=1, X3=1) = P(X1=1)P(X2=1)P(X3=1) = 1/2 x 1/2 x 1/2 = 1/8
パターン数が2のものは合計が(2になるもの)
③ P(X1 + X2 + X3 = 2) = P(X1=1, X2=1, X3=0) + P(X1=0, X2=1, X3=1) + P(X1=1, X2=0, X3=1) = P(X1=1)P(X2=1)P(X3=0) + P(X1=0)P(X2=1)P(X3=1) + P(X1=1)P(X2=0)P(X3=1) = 1/8 + 1/8 + 1/8 = 3/8
パターン数が3のもの(合計が1)
④P(X1 + X2 + X3 = 1) = P(X1=1, X2=0, X3=0) + P(X1=0, X2=1, X3=0) + P(X1=0, X2=0, X3=1) = P(X1=1)P(X2=0)P(X3=0) + P(X1=0)P(X2=1)P(X3=0) + P(X1=0)P(X2=0)P(X3=1) = 1/8 + 1/8 + 1/8 = 3/8
これらを表にすると
<X1 + X2 + X3>
実現値 | 0 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|---|
確率 | 1/8 | 3/8 | 3/8 | 1/8 |
ここまでの作業(計算)で「確率変数を作った」ことになります。
まとめ
こんな感じで物事に意味をもたせて「例」を作るというところが「確率変数の足し算」でキモになる内容でした。
しかし、プログラムに落とすところまでなかなか届きませんなぁ・・・
でわでわ。。。
数理モデル関連
第二弾
- 数学への挑戦 第二弾〜数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜実装編:数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜集合を使う:数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜確率変数:数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜期待値と分散:数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜卒業までに彼氏ができる確率:数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜確率変数の足し算:数理モデルxプログラミング〜
- 数学への挑戦 第二弾〜まとめ1:数理モデルxプログラミング〜